熊本大学画像診断・治療科では消化管領域の診療や研究も積極的に行っています。消化管・内視鏡グループは小人数ではありますが、X線検査である消化管造影検査だけではなく、内視鏡検査や内視鏡治療も実地しています。“放射線科医が内視鏡検査?”と意外に思われるかもしれませんが、放射線科専門医であれば内視鏡専門医の受験が可能で、実際に画像診断・治療科には内視鏡専門医が複数名在籍しています。内視鏡による主な診療内容としては消化管スクリーニング検査や、食道癌・胃癌・大腸癌などの術前精密検査を行っています。

消化管領域の放射線科的な検査としては、一般的な消化管造影検査以外にもCT-colonography(CTC:大腸CT)や小腸の検査法としてMR-enterography(MRE)などの特殊検査を行っています。熊本大学病院には咽頭癌の症例が数多く紹介される背景もあり、内視鏡検査時に貴重な咽頭表在癌の症例を経験することも多いです。また、消化器内科や消化器外科の先生方とは定期的に合同カンファレンスを行い、連携して診療にあたっています。

消化管画像診断の臨床的研究

  • 低線量CT-colonographyの臨床的研究
  • dual-energy CTを応用したCT-colonographyにおけるtagging不良例の画質改善
  • CT/MRI-enterographyの臨床応用
  • MR-enterographyにおける前処置剤減量の研究
  • 2次元・3次元像による様々な画像表示

2次元・3次元像による様々な画像表示